2105年12月ホーチッミン市レポート
知人から、12月中頃ホーチミンを訪問した時のレポートを送っていただきました。
訪越を終えて
初めてホーチミンを訪れた。以前ハノイを訪れたことはあったが、ホーチミンはそれ以 上に、強く郷里沖縄を感じた。今回の訪越の目的は、越国伝統芸能と日本文化・琉球芸能 の国際交流を主たる目的とし、現地小中学生との文化交流や、プロモーション活動に参加 するために、出演者を含む総勢 22 名の大所帯での訪越となった。
連日の公演の時間を縫って、我々の心休まる時間は移動バスの中だった。車窓から眺め る風景、人々の行き交う姿が目に留まる。沖縄には、「いちゃりばちょーでー(出会えば皆 兄弟)」なる言葉がある。ふと車窓から眺めていると、一人のバイク乗りが荷物を詰めずに 困り果てていた。近くにいた露店の主は、迷うことなく手を差し伸べる。越国版「いちゃ りばちょーでー」だろうか。私たちの「おもいやり」はどこにいってしまったのだろう。 そんなことを感じた。
スケジュールの合間に、在ベトナム沖縄県人会とのご縁を頂いた。自己紹介をする。皆 うちなーんちゅだ。思わず、「この安心感はなんだろう」と声が漏れる。不躾な若輩者を温 かく迎えて頂いたことに、感謝の思いが湧く。
どんな思いでベトナムに渡ったのだろうか。きっかけは。どんな活動をしているのだろ うか。私の興味は尽きない。多くの人に何度も何度も聞かれてきたであろう、王道のよう な質問が頭に浮かぶ。1 時間ほどの会食の席で、私の耳は大きくなっていたに違いない。
同じ郷里の人が、海を隔てた異国の地で活躍している。心が躍った。この方たちは、頭 の中では海を海とは捉えず、草原の如く自由に往来することができると感じているのでは ないか。
うちなーんちゅのグローバル思考を育む取り組みは急務であるように感じる。これから の日本・アジア・世界はどう移り変わるのか。一国に固執する必要は皆無だと感じた。グ ローバルな視点に立ったとき、道は開けるだろうか。
共同体としてリレーションシップが強化されれば、経済・文化・精神、ワクワクするよ うな取り組みが活発になるのではないか。
経済至上主義だけではいけない。そこに思いやりと、いちゃりばちょーでーの精神を乗 せ、経済・文化を主軸とした活動を心に描いた。
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