ドンアイン沖縄文化経済交流センター(ハノイ在)日越友好年
Okinawa · Vietnam Friendship Assosiation
ドンアイン沖縄文化経済交流センター(ハノイ在)日越友好年報告書
日本文化フェスティバルと「私の目に映る日本」絵画展
2013年11月17日開催
プログラム
ドンアイン沖縄文化経済交流センター
(略称DOWACEN) 在ハノイ
七夕の願い、短編を笹に結ぶ
日本の風習疑似体験


折り紙体験


生け花体験

ホア先生、碇(いかり)先生、仲村くん

理科教室
紙飛行機を作りながら、飛行機が飛ぶ原理を学ぶ
(三菱重工業/MHI Aerospace Vietnam共催)


教室開始のご挨拶
スピーチコンテストと表彰式


鎌田会長ご挨拶文
2013年11月12日
ドンアイン・沖縄経済文化交流センター 御中
沖縄・ベトナム友好協会
会長 鎌田隆
日越友好40周年記念事業の開催に際して
貴センターにおかれまして、平素日越友好事業とりわけ日本語教育の進展に対してご尽力され、15年で5万余名の受講生を数えるなど、その実を挙げられていることに対して衷心よりの敬意を表します。
またこの度は、日越友好40周年記念「日本文化紹介」を、三菱MHIベトナム株式会社様の共催を得て、本日茲に盛大に開催されることになりましたことはご同慶の至りであります。
催しの内容を拝見するに、日本文化紹介のための生け花や折り紙、ベトナム小中学生による絵画教室、またDOWACEN学生による弁論大会、三菱様ご提供の紙飛行機制作実演会などなど盛り沢山の愉しくてためになる企画が並んで準備・実施へのご努力が偲ばれます。
こうした企画を通して、地域に定着してきたDOWACENと、企業活動を通して地域に貢献されてきた三菱MHIベトナム株式会社様が、日本文化の紹介を通して日頃の謝恩を図られることは、40年に及ぶ日越友好の歴史に、また新しい一ページを綴るものとしてまことに意義深くかつ有益なことであると確信致します。
DOWACENの設立に携わりその運営に関わってきた私たち沖縄・ベトナム友好協会と致しましても、この40周年記念行事をともに祝い、ご盛会ご成功と、さらには今後ますますのご発展を祈念致しご挨拶と致します。
特集「日越友好40周年記念事業」
今年は「日本ベトナム友好年」。1973年9月21日に、日本が当時の北ベトナムと国交を結び、日越の国交関係が正式に樹立されてから満40年に当たる。日本が北ベトナムと国交を結んだのは、ベトナム戦争終焉の2年前であり、一定の先見性・洞察性があったと考えられる。
この記念すべき年に、ベトナムの諸国友好協会連合会・越日友好協会は「越日人民友好フエステバル」を開催して、日本の諸友好団体を招待した。私たち沖縄・ベトナム友好協会にもすでに6月段階に招待状が届いた。協会は、当初祝賀ツアーの予定を準備不足から、会長・副会長一行の参加となり、9月19日ハノイ入りした。
一方、11月9・10日のJICA沖縄主催の「国際協力・交流フエステバル2013」には、前年度から再参加した2年目、やはり「日本ベトナム友好年」をコンセプトにした写真展示とベトナム物産品展とベトナム料理店の出展を行った。
さらに、協会のベトナム出先機関であるハノイ在のドンアイン・沖縄経済文化交流センター(以下、DOWACEN)でも、11月16・17の両日、DOWACENの主催、三菱重工業株式会社・MHI AEROSPACE VIETNAMの共催で日越友好40周年記念「日本文化紹介」が開催された。
そこで、この年の終わりに、豊富な写真とともにそれらをご紹介して、記念すべき年を締めくくり、来るべき新年からの沖縄とベトナムのさらなる友好・交流運動の発展を誓いたいと考える。
地元の子どもたちの参加で大盛況!DOWACENの40周年プロジェクト「日本文化紹介」
JICAフエステバルの成功からちょうど1週間後の11月17日、ベトナムハノイ市在のドンアイン・沖縄経済文化交流センター(以下、DOWACENと略)で、同センターの主催、三菱MHIベトナム株式会社化行会社の共催で開催され、沖縄からは與儀沖縄・ベトナム友好協会副会長・同センター所長が参加した。
開会式・式典では、鎌田沖縄・ベトナム友好協会会長挨拶(與儀副会長代読)、ハノイ市越日友好協会会長挨拶、増田三菱MHIVA社長挨拶のあと、展示会場の案内説明がなされた。
「日本文化紹介」の展示内容は、①日本生け花展示、②日本折り紙教室、③ベトナム小中学生の絵画展示、④三菱飛行機制作実演会(ベトナムの小中学生対象)、⑤日本語弁論大会(DOWACEN日本語教室学生対象)である。
そのうちの①②④は、「日本文化フエステバル」と題して、日本文化・日本語に興味をもつ日本人を対象とし、③の絵画展「私の目に映る日本」は、ドンアイン・ソクソン地区の小中学生、6~15歳を対象に、10月20日までに、日本・日本人について描いた水彩画や油絵を募集し、20点を選びコンテスト会場に展示した(1・2・3位、各1名、奨励賞5名、人気投票賞1名)。
⑤については、DOWACEN夜間クラスで日本語を勉強するものによる日本語スピーチコンテストで、予選10名を絞り会場で発表、1・2・3位、参加賞を贈呈する。
以上のように、沖縄・ベトナム友好協会は、日越友好40周に際しての事業を展開し、また参加した。
沖縄・ベトナム友好協会は、ベトナム戦争と沖縄戦という地上戦の共通の歴史体験を共有し、沖縄がベトナム戦争の米最前進基地となった負の遺産を基礎に、沖縄が再びアジアへの攻撃基地とならないという強い決意のもとに、沖縄独自の組織として結成された。
結成後満20年、日本の友好協会とは独自の文化・社会・平和・経済などのさまざまな分野の友好運動を展開してきた。ハノイ市在の協会出先機関であるDOWACENでのベトナム人への日本語教育受講社会主義は、15年間で実に延べ5万人(同センター資料)に上る。
また、昨年2012年のホーチミン市戦争証跡博物館での沖越児童生徒の出展による「子どもたちのみた戦争と平和」展は、世界の3万5,000人もの鑑賞者を数え、同時に開催された「沖越の戦争教育・平和学習体験交流の会」も結実した。同年のフエ国際文化フエステバルには、琉球舞踊師匠らからなる文化使節団を派遣したが、来年には、屋慶名青年会のエイサー隊が沖縄の文化と伝統の薫りとウチナー青年の意気を披露する。
沖縄・ベトナム友好協会も設立20年余り、これまでの運動を再点検し今後の展望を切り拓いていかねばならない。
他方、近年の日越の友好関係は、「アジアの成長を取り込む」ためのインフラ需要などに傾注したトップブジネス政策攻勢など日本の経済進出の色が濃い。その中には、福島原発事故さえ収拾がつかない段階での「原発輸出」さえも強行されようとしている。いわれている「トイレのないマンション」をベトナムに輸出してベトナムを穢すことは許されない。
国交樹立40周年を機に、日越友好のあり方を改めて見直す段階に来ている。
以上、文章・写真とも、鎌田隆・與儀善榮、なお一部、鎌田隆「沖縄・ベトナム協会20年」沖縄タイムス論壇 2013年11月2日からの引用を含む。
MHIエアロスペースベトナム
増田浩隆社長 挨拶文
本日は、DOWACENと三菱重工業、そしてMHIエアロスペースベトナムが協同で開催する、日越友好記念行事にご参加頂き、ありがとうございます。
私たち、MHIエアロスペースベトナムは、2008年3月に設立し、この近くのタンロン工業団地で、飛行機の部品を作っています。
現在は ボーイング737という飛行機のフラップ(Canh ta)という翼を生産しています。
「我々の製品は、人の命を乗せて 空を飛ぶ。小さなミスも許されない」という責任の重さを、社員ひとりひとりに、繰り返し教育してきました。その結果、いまは品質も安定し、これまでに700機のフラップを、アメリカにあるボーイングの工場へ納入してきました。
現在、工場を拡張しており、さらに事業を拡大していく計画です。
私たちの会社では、日本語を使っています。全ての社員に日本語を教えていますが、その日本語教育をこのDOWACENにお願いしました。2008年から5年間、ずっとお世話になっています。
今回、DOWACENから友好記念行事の協同運営のご提案を受け、喜んで参加することにしました。日本の三菱重工社と共同で、「紙飛行機を飛ばそう」という理科教室を開催します。
子供たちに、紙飛行機をつくってもらい、なぜ飛行機が飛ぶのか? 一緒に勉強します。
そして、どうしたらもっと遠くまで飛ぶか? 実験します。
子供たちが、科学技術に興味をもち、将来、私たちと一緒に、新しい飛行機を開発し、一緒に作る。
そういう日がくるといいな、と考えています。
三菱重工のキャッチフレーズは、Out Technology, Your tomorrow. 私たちの技術が、みなさんの明日を創る、未来を作る。これが私たち、三菱グループの願いです。
今日、紙飛行機教室に参加してくれる子供たちに、夢を与えられたらうれしく思います。
みなさん、一緒に楽しく勉強しましょう。
ありがとうございました。