今回で二度目のベトナム平和ツアー
2014年2月15日~20日
國吉 宏昭
今回で2度目のベトナム平和ツアーである。
確か企画が持ち上がったのは半年前と思うが、今回は福島県農民連の組合員の参加もあると聞いた。
企画を考えるにあたり参加者に楽しんでもらうため、会議を重ねていく内に農家の方の参加もあるので、ベトナム農村交流も企画に入れてはどうかと話は進んだ。沖縄からの参加者には農業関係者が少なく、福島からは多くの関係者の参加があった。
私はベトナムのドンアイン地区に住んだことがあり、そこで見た畑の風景が同じアジアなのだと痛感する。宮沢賢治のイーハトーブと思える風景がそこにあった。ある農家を訪ねた時、入り口中庭に豚小屋があるが沖縄での臭い臭いがしないのだ、また豚が放し飼いにされまるで豚の散歩道の途中の川がトイレにもなっている。かと思うと鶏も周辺をウロウロしながら歩く。畑と家畜と生活が一体となった暮らしは、理解しがたいものがあるがなぜか居心地が良い。
賢治の小説や童話には動物の造語が出てくるが、読み進めるリズムカルに思えてくる不思議さがあるが、ベトンムの農村に耳を澄まして聞くと動物たちの鳴き声と動作がコミカルに聞こえ見えてくる。
畑では共同作業が当たり前で、畑に水を組み上げる作業は互いの呼吸を合わせる必要がありとても辛い作業だ、田植えも互いの協力を必要としている。また刈り入れ時には道端や交通の多いアスファルトまで広げている。この共同作業が互いの信頼関係を作ってくれているのだろう。村の掟は政府の規則より強いと言われておる。
畑の風景に忘れてならないのは親族のお墓が畑の中にあること、村々には神社とお寺があり村の中心である。
ベトナム農家も経済が高度化するにしたがい、より多く、より美味しい物をと外国産のシーズに頼った作付けが普及しており、また若者は都会などに吸い寄せられてきている。このまま進むとどうなるか気になるところである。
今回はハノイ・ドンアイン地区の農家との交流で過去に経験した体験を綴った。